AFTER 島のぞき 直島
初めて直島に行ったのは2年前の冬。実はちょっとしたトラブルが起きたのでした。
当時まだ京都に住んでいた僕は、神戸からジャンボフェリーに乗り、高松を経由して直島に行こうとしたのです。でも、その日の深夜1時発の便は整備のため運休、しかも現地に行ってそれを知ったものですから、一瞬頭が真っ白に。幸いにも、代わりに高松行きのバスが手配され、何とか高松には辿り着きました。
しかし本来、船であれば高松に5時以降到着のところ、バスが思いの外早く、なんと3時前に着いてしまったのです。高松駅前は栄えているほうなのですが、居酒屋以外に店はなく、寝不足確定の状況で、直島行きの始発8時までどうやって時間を潰そうかと、苛立っていました。そんな時、岡山の宇野に行くフェリーがほぼ24時間体制で運航していることを知ってすぐに飛び乗り、わずかな時間ではありましたが、船の中で仮眠を取ることができました。その高松ー宇野間フェリーも、去年すでに夜間運行を廃止したとのこと。悲しいものです。
それから宇野を経由して、直島に着いたのはまだ6時前ぐらいだったかと思います。そして一番早いバスに乗り、積浦港で降りて朝日を見たとき、心を洗われたような気がしました。直島では比較的マイナーな場所ではありますが、近くにあった廃小屋に書かれてた「好きなのに、くそ食らえ」という言葉や、岩の形とそれに付着していたアオサの織りなす光景などに、なぜか惹かれていきました。 以降、瀬戸内国際芸術祭の時期も含めて3回ほど訪れ、シーズン中にはキャパオーバーにも思える人の数に、辟易しつつも、改めてアートの聖地としての盛り上がりを感じたものでした。思えば、初めて宮浦港にある海の駅なおしまを見たとき、その斬新さには驚いたものです。こんなものが存在する島があるのかと。 鏡とガラスによって構成されたあの建物を思い描くたび、また訪れたいと思ってしまいます。
そういえば最近訪れたとき、やっと島のゲストハウスに一泊することができました。その時泊まっていた、ともに千葉県出身という2人のゲストに誘われて、外にあった共有スペースで酒を酌み交わしたところ、2人は近所の漁師さんらしき人と親しくなり、わかめや謎の貝を道端で振る舞われるという、オモシロおかしい体験を話してくれました。ちなみ、わかめはしゃぶしゃぶで食べたそうですが、直島のすぐ近くの小島にある向島集会所というゲストハウスでも、時々わかめしゃぶしゃぶが振る舞われているようです。春先だったので寒さがきつく、1時間ももたずに僕は部屋まで退散しましたが、いつかその二人と、尾道で再会できることを心待ちにして、日々過ごしているのです。
島のぞき~直島編~
こんにちは。海が好きなのにカナヅチな、あなごのねどこのスタッフMU~さんです。
僕がこれまで訪れてきた島を軽くレクチャーする、島のぞき。その第2回のお知らせをしたいと思います。
もうすぐ梅雨。お出かけしにくい季節になりますが、今後の旅行の参考にしていただけたら幸いです。
【第2回 島のぞき 直島編】
日時 6月6日(土) 夜20時~
場所 あくびカフェー(場合によっては相席をお願いすることもあります。ご了承ください。)
参加費 カフェでワンオーダーお願い致します。
直島については、近年アートの聖地として世界的にも有名な島ですが、それ以外にも楽しむポイントはまだまだあります。
今回は、主要なアート作品にちょこっと触れつつ、それ以外に少しマニアックな部分もお伝えします。
軽くレクチャーし終えた後は、質問、そして今までやこれからの旅のお話などで、交流を図れたらと思います。
当日宿泊のお客様、また尾道にお住まいの方々、ぜひお越しくださいませ。